以前下記の投稿で万年筆のペン先についてご説明させて頂きました。
今回はその際にご案内させて頂いたペン先の中でも“金ペン”の国産万年筆についてご案内させて頂きます。
万年筆というと高価なイメージがありますが、万年筆でも高級なものは金のペン先を使ったものが大抵です。
初めて“金ペン”万年筆のご購入を検討されている方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
Contents
1.万年筆のペン先は「金」か「スチール(鉄)」が基本
以前の記事の復習にもなりますが、ペン先の種類は大きく分けると「金」と「スチール(鉄)」の2種類があります。
「金」と「スチール」のペン先の特性を以下で見ていきましょう。
1-1.金のペン先
金のペン先はしなやかで書き味が柔らかいことが大きな特徴です。
また金の特性として腐食しにくいため、酸性のインクを使う方にはおすすめです。
価格はそれなりにしますが、一生モノの万年筆を探している場合はスチールより金がおすすめです。
中でも24金は混ざりもののない純金で、18金でも金の含有率は75%、14金の含有率は58%程度となっています。
ただし、金の含有率が高いほど柔らかい書き味となるので、固い質感を好む方には、次にご紹介するスチールを選ぶと良いでしょう。
1-2.スチールのペン先
スチール(鉄)のペン先は、歪みにくく粘りがある為、万年筆の初心者におすすめです。また金に比べると安価なのがメリットです。
一方で金と比べると腐食しやすいため、一生モノとして使える点では、金のペン先には後れをとります。
金と比べて固い質感のある書き味も特徴の一つで、しっかりとした書き心地を好む方におすすめです。
2.国内ブランドと海外ブランドのペン先の違い
2-1.ペン先の太さ
海外ブランドのペン先は、アルファベッドを書くことを前提として生産されている為、国内ブランドに比べて太目に作られている傾向があります。
対して国内ブランドの万年筆は、漢字も書く事が前提となっているので、字がつぶれないよう比較的細目に作られています。
同じ字幅の設定でも海外ブランドと国内ブランドでは、一段階ほど太さがズレていることがあるため、ご購入の際には試し書きすることをおすすめします。
2-1.“金ペン”の価格
昨今の原材料費の高騰に伴い、金の価格も上昇しています。また、海外ブランドの場合は輸送費もかかるため、国内ブランドに比べて“金ペン”の価格が高い傾向にあります。
リーズナブルな価格で“金ペン”に手を出したいのであれば、国産ブランドがおすすめです。
以下でオススメの国産ブランド万年筆を紹介させて頂きます。
3.おすすめの国産“金ペン”万年筆
それではここからは、国産の万年筆の中からおすすめの商品をご紹介します。
ご自身が長く愛用できる、相棒となる1本を見つけてください。
①パイロット PILOT カスタム74 万年筆 ブラック 黒 FKKN-12SR-B
- パイロット PILOT カスタム74 万年筆 ブラック 黒 FKKN-12SR-B
本格的な書き味をもった万年筆を好む方にはこちらがおすすめ。
文字の抑揚に適しており、トメ、ハネ、ハライを美しく表現することができます。
また、握りやすく太めの軸をしています。
スタンダードタイプでありながら、字幅は一般的な細字から専門性の高いミュージックまで豊富な種類が揃っているのが嬉しいポイント。
初めて万年筆を使う方から、既にお持ちの方まで幅広くおすすめできます。
②プラチナ 万年筆 #3776 CENTURY センチュリー PNB-15000 #1 ブラックインブラック
- プラチナ 万年筆 #3776 CENTURY センチュリー PNB-15000 #1 ブラックインブラック
東京都台東区に本社を構える「プラチナ」の万年筆。
ペン先は高品質を誇る14金の大型を使用しています。
またペン先先端部分を平らに絞ることで、しなやかな書き味が楽しめます。
さらにスリップシール機構により、2年間放置してもメンテナンス不要ですぐに書き出すことが可能です。
デザインも品格のある大人の雰囲気に仕上がっています。
③セーラー プロフィット ライト 万年筆 ゴールドトリム 11-1038 ブラック
- セーラー プロフィット ライト 万年筆 ゴールドトリム 11-1038 ブラック
プロフィットシリーズに、全7字幅対応・手軽な価格のラインアップが加わりました。
初めての金ペン先万年筆に。
14金ペン先は、弾力に富んでいて線幅に抑揚が出やすいペン先です。
4.まとめ
今回は“金ペン”の国産万年筆をご案内させて頂きました。
万年筆は軸のデザインも大切ですが、長く使用するならペン先にもこだわってみましょう。
今回の記事を参考にしながら、長く愛用できる一本を見つけてください。